INTERVIEW

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野菜ソムリエ・MICHIKO
が考える「マスタードと健康」の
おいしい関係

野菜ソムリエプロ

MICHIKO

(山本美智子)さん

料理好きが高じて、2008年に会社勤めから料理業界へ転身。野菜ソムリエプロ、調味料ソムリエプロ、食養生士など数々の資格を持ち、食養生&ビーガン教室「美楽流-MIRACLE」を主宰。日本野菜ソムリエ協会が主催している「調味料選手権」では審査委員長を担当。「食」と「健康」と「美」をテーマに講演やセミナーを務め、レシピや調味料の開発を手掛けるほかTVなどのメディアでも活躍しています。

未病のためのおいしい食を発信していきたい

-食に興味を持たれた経緯を教えてください

就職したのは食品以外の業界の大手企業でしたが、料理は学生のときから関心があり、辻クッキングスクールに通ったり、ホテルのシェフに習ったり、何年も通っていました。仕事は秘書として数社を経験しましたが、プライベートではホームパーティーをするのが好きで、いつか料理を教える仕事に就けたらいいなとも考えていたので、上手く伝える技術も身に着けようと、アナウンサー講座にも通いました。当初は会社の休日に個人で料理教室を始めたのですが、知人から「屋号を作ったほうがいいよ」と言われ、「美楽流-MIRACLE」を立ち上げました。

会社務めをやめたのは、誤診だったのですが末期の乳がんだと診断されたのが一番のきっかけです。約1年間のお休みをとりましたが、食の資格に興味があり、野菜ソムリエや現在の調味料ソムリエ、カレーマイスターなどを取得し、食の仕事を始めました。

コンセプトは「食」と「健康」と「美」。健康や美に関しては、私が生まれつきアレルギー体質だったことが強く関係しています。幼少時は両親が無添加の料理を作ってくれましたが、大人になるとそうもいきません。外食であたったり、旅行先で食べたお弁当の防腐剤で意識を失い現地で入院したり。

防腐剤のときは、退院後も歩くことすらままならなくて大変でした。ただそのとき診ていただいた虎の門病院の先生に、「薬は要りません。人の身体はよくできたもので、自然に毒は抜けていきます。毒が抜けるまで安静に」と、食事や規則正しい生活で治すことを薦められたのです。そしたら、1~2カ月かかりましたが自然治癒で歩けるようになりました。
過去には私自身、聖路加国際病院で秘書として在籍し、日野原重明先生にもお世話になりました。先生をはじめ、素晴らしいドクターの方々に薫陶をたまわったことは、私にとってかけがえない経験となっています。

先生方がよくおっしゃっていたのは、添加物入りのフードを食べたくなるのは、疲れているときだということ。もし脳が欲しているなら、そのときは食べてもいい。でもその後は疲れていることを感じ取って、食習慣や生活リズムを整えようと。

つまり未病の考えですね。病気になってから治すのではなく、病気にならないように心がける。そのためには一回一回の食事も非常に大切です。私はボランティアで国連WFPの活動もしてきました。年々世界の食問題は飢餓だけでなく、食事の内容も注視されるようになっています。

まだまだ日本の食には添加物が多く使われていますし、意外かもしれませんが世界的には遅れをとっています。フードロスの観点でも芳しくありません。「食」と「健康」と「美」をテーマに食育を含めた発信を続け、健康な人を増やして日本の医療費を下げるとともに、高齢者にも子どもにもやさしい国にしていきたいですね。

-料理を作る、食を伝えるうえで心がけていることは?

作るうえでは、おいしいことはもちろん、見た目がきれいなことです。特に各野菜の色味は栄養素のようなもの。赤、黄、緑などがまんべんなくちりばめられた料理は、バランスのいい栄養食の証です。見て美しい料理は気持ちも元気にしてくれますし。あと、今は黙食も大切ですが、気の置けない人や家族など、食卓を囲んで味わうことは心の栄養になりますから、食とともに楽しい時間を過ごしていただきたいと思っています。

-ゴールデンマスタードと出合ったきっかけは?

調味料選手権です。ゴールデンマスタードは2018年の回で総合1位、翌年は総合2位でした。味の完成度が高いことはもちろん、和の素材を使っていることも高評価の理由です。

和の素材を使っているためうまみが豊かで、食のジャンルを問わず幅広い用途がある。添加物や保存料が入っていないうえ、発酵素材を多く含んでいるため健康的。子どもでも食べやすい、舌が安心するおいしさです。それに、プチプチした食感も日本人にとっては斬新。素材感でも味わいでも、これまでのマスタードの常識を変える画期的な調味料だと、審査のときは驚かされました。

日本で辛子といえば、まずは和辛子でしょう。ただしその用途は辛さのアクセント付けが第一。一方でマスタードはビネガーが入っており、アクセントだけではなく味や香り付けにも重宝される調味料です。そして、発酵調味料のビネガーを使うので、マスタードは健康面でも比較的に優秀。

ゴールデンマスタードは和の素材を使っていることもあって、和食にもよく合います。ご家庭でも日常使いしやすいので、毎日スプーン一杯程度を料理に用いるなどすると、効果的だと思います。

マスタードをはじめ、調味料は脇役的な存在かもしれませんが、奥が深い食材です。生鮮食品に比べて賞味期限が長い分、あまり鮮度を意識されないかもしれませんが、特に香辛料を使う調味料であれば鮮度は極めて大切。できれば開封後はすぐに使い切るようにして、香り高くおいしい状態で味わっていただきたいですね。

-ゴールデンマスタードならではの活用法を教えてください

そのまま使うなら、野菜スティックや蒸し野菜など。どのフレーバーでもいいと思います。個人的におすすめしたいのは、米油とのブレンドですね。米油はビタミンEや、抗酸化作用に優れたトコトリエノールを豊富に含んでいるので、ゴールデンマスタードと合わせてヘルシーなドレッシングを作れると思います。

お米は日本の主食ですから馴染みもありますし、和の素材を使ったゴールデンマスタードとも相性抜群。米油自体が無味無臭なので、マスタードの味を邪魔しない点もメリットですね。

ほかの油でしたら、料理に合わせて使い分けるといいでしょう。お肉や洋風料理ならオリーブオイル、中華や韓国料理ならゴマ油。エスニックなら「ゴールデンマスタード【アリッサ】」を使ったり、ナンプラーを加えたりするといった形で。カジュアルな調味料である、マヨネーズやケチャップなどに混ぜるだけでも、それ自体のおいしさがグンとレベルアップします。

ちょっと変わった使い方でいえば、バニラアイスのアクセントに。スイーツに使っても合うと思います。たとえばホットケーキミックスと混ぜて、パウンドケーキを作るのもおすすめ。混ぜるといえば、炊き込みご飯や混ぜご飯、炒めご飯にしてもおいしいですよ。

-未来の食について、想っていることを教えてください

食の安全は大前提として、先ほども触れましたが日本におけるフードロスは喫緊の課題だと思っています。一方でサステナビリティへの取り組みや、食文化に関する多様性など新しい食の概念や先進的な取り組みにも目を向けていますが、一方で伝統的な食文化に対する敬意を忘れてはいけません。

調味料でいえば郷土に根付いているものですね。日本には北は雪国の、南は亜熱帯のというふうに、各地の気候や菌が育んだ多彩な発酵食がありますから。これら貴重な文化を残し、いつまでも受け継いでいける仕組みを、より上手に作っていけたらいいなと思います。

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